年齢を重ねるうちに「急に乾燥肌になった」と感じる人は少なくありません。「ひょっとして更年期の影響?」「今まで使っていたスキンケアアイテムが合わなくなったから?」と不安を抱く人も多いでしょう。実は、急な肌の乾燥は女性ホルモンの変化に加え、生活環境やストレス、食生活など複数の要因が重なって起こることもあります。
本記事では、急な乾燥肌と更年期の関係を整理し、原因や正しい対処法をわかりやすく解説します。医師や専門家へ相談する目安にも触れていくので、乾燥肌との正しい付き合い方を学びましょう。
急に乾燥肌になる原因とは
これまでお肌に問題がなかった人が「急に乾燥肌になった!」と悩むことは、実は珍しくありません。特に多いのが、季節の変わり目や体調の変化をきっかけに、肌の水分保持力が低下するケースです。ただし、乾燥の背景には、加齢だけでなく、ホルモンの変動、ストレス、体調不良などさまざまな要因が関係しているため、原因を一つに決めつけてしまうのは避けたほうがよいでしょう。
症状が一時的なものであれば、生活習慣を見直すことで落ち着く場合もあります。ただし、かゆみや赤みが続く場合には、自己判断せず、皮膚科などの医師に相談することが大切です。
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急な乾燥を招く3つの原因と「更年期」の関係
ここではこれまで問題なかった肌が乾燥しやすくなる背景について、更年期との関係も含め、3つの視点から整理して解説します。
女性ホルモンの低下によるバリア機能の変化
更年期に起こりやすい女性ホルモン(エストロゲン)の低下は、肌のうるおいと深く関係していると言われています。エストロゲンには、皮脂の分泌や水分保持を支える役割があり、その分泌量が変化すると肌のバリア機能が低下しやすくなるためです。
顔は皮膚が薄く、外部刺激を受けやすい部位のため、「急に乾燥肌になった」と感じやすい傾向があります。ただし、ホルモンの影響には個人差があり、すべての人に同じ症状が現れるわけではありません。不安がある場合は、婦人科や皮膚科で相談することで、より安心して対処できます。
【専門視点】細胞内エネルギー(NAD+)の変化と肌機能
近年、肌の健やかさを支える要素の一つとして、「NAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)」という物質が注目されています。NAD+は、細胞内のエネルギー代謝に関与するとされ、年齢とともに減少する傾向があると言われています。つまり、このNAD+の変化が、肌のターンオーバーやバリア機能に、間接的に関係している可能性が指摘されているのです。
ただし、現時点では研究段階の情報も多く、特定の成分を摂取することで明確な効果が得られると断定することはできません。関連する成分に関心がある場合も、自己判断に頼らず、医師や薬剤師に相談したうえで検討することが大切です。
生活環境の変化(ストレス・食生活・空調)による影響
肌の急な乾燥は、エアコンによる空気の乾燥、睡眠不足、精神的ストレス、栄養バランスの偏りなど、生活環境の変化とも深く関係しています。こうした要因は、肌の水分保持力に影響を与え、日常的に積み重なることで、「急に乾燥肌になった」と感じる状態につながることがあります。
セルフケアや生活習慣の見直しを行っても改善が見られない場合は、生活面とあわせて医療機関での相談を検討しましょう。
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あなたの乾燥はどのタイプ?セルフチェックリスト
自分の乾燥タイプを知ることは、対策を考えるうえでのヒントになります。以下はあくまで目安ですが、当てはまる項目が多い場合は、肌が乾燥しやすい状態にあるかもしれません。
- 洗顔後すぐにつっぱり感が出る
- 顔だけ粉をふいたようになる
- 化粧水がしみることがある
- かゆみや赤みを伴うことがある
- 保湿してもすぐ乾燥する
これらはバリア機能が低下しているサインの可能性があります。症状が続く場合や悪化する場合は、自己判断せず皮膚科で相談することが望ましいです。
乾燥肌対策に注目したい美容成分とは
乾燥肌をケアするアイテムを選ぶときは、「話題になっている成分かどうか」やイメージだけで判断するのではなく、今の肌状態に合った視点を持つことが大切です。特に乾燥が強く出やすい時期や、更年期世代で顔の乾燥が気になる場合は、肌のバリア機能を支える成分と、年齢変化に配慮した成分を分けて考えると、選びやすくなります。
ここでは、乾燥肌対策として注目されている美容成分について、期待される役割と注意点を整理しながら解説していきます。
守りの成分(ヘパリン類似物質・セラミド)の役割
乾燥が気になる時期には、まず肌のうるおいを保つための「守りの成分」に注目することが基本になります。セラミドは角質層の水分保持に関与し、肌のバリア機能を支える役割を担う成分です。一方、ヘパリン類似物質は、保湿を目的として医療現場でも使用されており、乾燥による肌トラブルのケアの一環として用いられています。
いずれも肌のうるおい環境を整える目的で配合される成分ですが、使用感や肌との相性には個人差があります。成分の特性を理解したうえで、必要に応じて医師や薬剤師に相談しながら選ぶと安心です。
攻めの成分(NMN・ビタミンC誘導体など)の役割
NMNやビタミンC誘導体は、年齢に伴う肌変化に配慮したケアを目的として使われることのある成分です。肌環境との関係が研究されており、近年関心が高まっていますが、乾燥が強い時期には、肌への刺激につながるケースもあります。
そのため、取り入れるタイミングや使い方には注意が必要です。使用を検討する際は、肌状態を見極めながら、医師や薬剤師など専門家の意見を取り入れることが大切でしょう。
【更年期世代向け】正しいスキンケアと病院受診の目安
更年期世代のスキンケアは、やりすぎないよう意識することが重要です。洗いすぎや過度な角質ケアは、かえって乾燥を助長することがあります。保湿を中心にシンプルなケアを心がけ、かゆみ・赤み・ヒリヒリ感が続く場合は早めに皮膚科を受診しましょう。
乾燥肌を防ぐ生活習慣とインナーケア
肌の状態は、スキンケアだけでなく、体の内側のコンディションとも深く関係しています。栄養バランスの取れた食事や十分な睡眠、ストレスをため込みすぎない生活は、乾燥対策の基本と言えるでしょう。
食事だけで補いきれない場合には、サプリメントを取り入れるという選択肢もあります。日々の体調管理とあわせて活用することで、肌の状態を整える生活習慣の一部として、補助的に活用されることがあります。
まとめ
急に乾燥肌になったと感じる背景には、更年期による女性ホルモンの変化だけでなく、季節や室内環境の影響、ストレス、食生活の乱れなど、複数の要因が関係している可能性があります。原因を一つに決めつけるのではなく、肌だけでなく体全体の変化として捉えることが大切です。
本記事で紹介したように、乾燥のタイプを把握し、刺激を抑えたスキンケアや生活習慣の見直しを行うことが基本となります。乾燥対策は、新しい成分を次々と取り入れることよりも、肌を守るケアを優先することを意識しましょう。
改善が見られない場合は無理に自己判断せず、早めに皮膚科や婦人科など医師へ相談し、肌の状態に合わせたケアを続けていくことが安心につながります。
執筆者・監修者

株式会社CloudNine
代表取締役 島本 倖伸氏
真の健康と美しさを目指す企業として、株式会社CloudNineを創業。NMNの食薬区分の改正に合わせて、同年6月にいち早くNMNサプリメントを発売。累計出荷本数20万本以上と、国内におけるNMNのリーディングカンパニーの一社として、数多くの臨床研究を積極的に行っている。NMNサプリメントにおいて日本初の機能性表示食品となったサプリメントやスキンケアのオールインワンジェルなどの『Refeelasシリーズ』を展開。NMNをブームから文化にしていくために、NMN製品の臨床研究を積み重ねている。
共同研究者

近畿大学農学部応用生命化学科
教授 澤邊 昭義氏
1991年近畿大学大学院工学研究科応用化学専攻博士後期課程修了(工学博士)。1991年米国マサチューセッツ工科大学 博士研究員、1993年近畿大学 農学総合研究所 助手、講師、助教授、准教授を経て、2025年近畿大学教授(農学部)。
専門分野:生物環境学、生命資源化学。研究略歴:様々な植物から有用性物質の探索を行い、食品、化粧品へ応用した実績を持つ。近年は、機能性表示食品へ応用可能な新規関与成分の探索研究も実施中。