睡眠の基本!快眠のコツやサプリメントの活用法を解説

健康的な生活を送るうえで欠かせない睡眠ですが、毎日快眠を得るのは意外と難しいです。

仕事や家事に追われていると、寝不足や目覚めの悪さに悩まされることもあります。

大切なのは睡眠の質です。

睡眠の質を上げることは、総合的に生活の質を上げることにもつながります。

たとえば、サプリメントには、NMNをはじめはさまざまな栄養素を摂取できる製品があります。

睡眠をはじめ日々の生活の質を改善することで栄養の吸収効率が上がるため、サプリメントの効果アップも期待しやすくなるでしょう。

今回は、睡眠の基本やメカニズムを解説しつつ、快眠のコツや快眠に役立つサプリメントについて解説します。
 

睡眠とは

睡眠とは、一時的に意識水準が低下する現象のうち、覚醒可能なもののことをさします。

一般的な睡眠サイクルは、眠気が来てから眠り、朝日を浴びることで起きる仕組みです。

ただしその方の体質や生活環境によっても異なるため、一概にはいえません。
 

睡眠の種類

睡眠には2つの種類があり、それぞれ休ませるものが異なります。

・ノンレム睡眠:主に脳を休める

・レム睡眠:主に体を休める

ノンレム睡眠は夢を見ないタイプの眠りで、フル回転で動かした脳を休めるために行わる眠りで、深い眠りと浅い眠りがあります。

レム睡眠は体を休めるために行われる睡眠です。

夢を見るのはレム睡眠です。

眠っている間、人の体はノンレム睡眠とレム睡眠をおよそ90分間隔で繰り返すことで、交互に体と脳を回復させています。

睡眠時間が少ないと、この周期が減ってしまい回復が不十分になってしまうのです。

寝不足による体調不良は、ノンレム睡眠とレム睡眠の処理がうまくいっていない証拠といえます。

また、ノンレム睡眠とレム睡眠中に行われるのは、体と脳を休めるためだけではありません。

記憶を処理するためにも行われます。

処理方法は眠りの種類により異なり、ノンレム睡眠は深いものと浅いものでも違う内容を扱います。

・深いノンレム睡眠:日中記憶したものを結び付けて学習した動作や技術を固定する

・浅いノンレム睡眠:嫌な記憶を消去する

・レム睡眠:次回記憶を思い出す作業をスムーズにできるよう記憶に索引をつける・新しい記憶と過去の記憶を結びつける

睡眠は、記憶をより定着させるために必要なことでもあるのです。

 

睡眠のメカニズム

睡眠は、以下2つの仕組みにより生み出されています。

・睡眠欲求

・覚醒力

睡眠欲求は目覚めている時間が長ければ長いほど強くなる欲求です。

徹夜した後にすぐ深い眠りに落ちるのは、この睡眠欲求が深くなっているために起きています。

睡眠欲求は一度眠ると急激に減少し、体と脳が必要な分だけ睡眠がとれると目が覚めます。

覚醒力は体内時計から発信されるシグナルにより、以下の活動が始まることでもたらされます。

・交感神経の活発化

・覚醒作用のあるホルモンの分泌

・脳(深部温度)の温度上昇

覚醒力は日中を通じて増大し、徐々に増える睡眠欲求に打ち勝っています。

日中眠くならないのは、この仕組みが正常に働いている証拠です。

覚醒力のピークは就寝時間の数時間前で、ピークを越えると眠りを促すメラトニンと呼ばれるホルモンが分泌されることで急激に低下します。

これが眠気です。

 

睡眠維持のために動く体の仕組み

睡眠と覚醒は体内時計により管理されています。

起きている間は脳の温度を高く保つことで覚醒を維持していますが、眠る時間が近付くと脳の温度は低下します。

脳を冷やすことで眠気を促しているのです。

夜や眠気が強いとき、手足が火照ることがあるのは、体と脳が入眠するために体内の熱を放出しているために起こっています。

メラトニンが分泌されるのも、このタイミングです。

十分に眠るか、朝を迎えると今度は体を覚醒へ導く働きが動き出します。

覚醒作用のある副腎皮質ホルモンが分泌されると同時に、脳の温度が上昇し、目が覚めます。

人体はこの仕組みを繰り返すことで、睡眠サイクルを生み出しているのです。

 

睡眠習慣の基礎知識

ここからは、睡眠習慣にまつわる基礎知識を紹介します。睡眠には個人差があるため、リズムを整えるうえで押さえておきたい知識です。
 

適切な睡眠時間は人により異なる

適切な睡眠量は、体質や性別・年齢により左右します。

大人になってから寝る時間が短くなったと悩む方がいますが、これはそのためです。

適切な睡眠時間に絶対的な基準はないのです。

自分の睡眠時間を見極めるときは、寝起きの状態や起きている間の状態で判断しましょう。

寝起きがすっきりしていて、日中眠くならなければ睡眠時間は十分です。

一般的にいわれている時間と異なっていても問題ありません。

少しの時間でも長い間起きていられるからといって、無理に寝ようとするとかえって睡眠サイクルを乱しかねません。

無理して起きようとする場合も同様です。

ちょうどいい睡眠時間は自分の体調でチェックしましょう。
 

睡眠時間は短すぎても長すぎてもリスクが高まる

睡眠サイクルの乱れと聞くと、睡眠不足による体調不良や病気を思い浮かべる方が多いでしょう。

では長ければよいのかというと、そういうわけではありません。

アメリカで行われた大規模調査では、一番死亡率が低いのが7時間睡眠をとる人であった一方、8時間以上寝る人は、かえってリスクが上昇することが分かりました。

睡眠時間は、長すぎても短すぎても支障が出るといえるでしょう。

睡眠不足や睡眠サイクルのばらつきは、さまざまな不調を招きます。

健康に影響が出るだけでなく、肌荒れなどの美容トラブルを招いてしまうことも多いです。

病気や肌トラブルとして現れなくても、ぐっすり眠れなかった日の重だるい感じは、あまり体験したくないものです。
 

睡眠時間の変化は年齢や季節によっても発生する

多くの場合、年齢を重ねれば重ねるほど短くなっていく傾向にあります。

年齢別の睡眠時間をまとめると、以下のようになります。

・10歳まで:8~9時間

・15歳:約8時間

・25歳:約7時間

・45歳:約6.5時間

ときどき若い方でも“学生時代に比べて寝る時間が短くなった”と悩む方がいますが、体の変化としては正常です。

また、平均時間に当てはまらなくても、目覚めがすっきりして日中眠くならないなら睡眠時間が体調に合っている証拠です。

睡眠リズムや習慣の改善は、体調に影響を受けているときに考えるようにしましょう。

なお、人の体は朝日を浴びることで目覚める仕組みです。

日が短くなる冬はその分睡眠時間が長くなります。

春から夏にかけては日が長くなる分短くなりがちです。

目覚めのタイミングが変化していると感じたときは、まずは日照時間の影響を受けていないかチェックしましょう。
 

朝型・夜型は体質

人により、夜になるとすぐに眠くなる人も入れば、夜遅くに寝ても平気な人もいます。

この朝方・夜型の体質は遺伝子により決まる傾向にあるため、改善が難しい場合もあります。

朝や夜が苦手でも生活に支障が出ていないのに無理に改善しようとすると、かえって不調を招いてしまうかもしれません。

睡眠習慣の改善は、自分が快適に起きられる睡眠時間を確保することから意識しましょう。

 

睡眠時間やリズムを整える方法

睡眠時間やリズムを整えるには、その仕組みを理解した生活習慣を身に付けることが大切です。

これまで解説した仕組みを利用して睡眠時間やリズムを整える方法を解説します。
 

朝は日光を浴びる

人は朝日を浴びることで覚醒します。

窓のない部屋や、カーテンを閉め切った部屋では朝日を十分に浴びることができません。

適切な時間に目覚めるためにも、窓のある部屋でカーテンを開けた状態で眠りましょう。

あわせて、夜寝る前はできるだけ薄暗い環境で過ごしてください。

眠る前にパソコンやスマートフォンの強い光を浴びてしまうと体が覚醒してしまいます。

夜寝る前は、薄暗い部屋でリラックスしながら過ごしましょう。
 

毎日同じ時間に寝起きする

休み前になると、つい夜更かしや寝だめをしてしまうことがあります。

いつもとは違う過ごし方は楽しいものですが、睡眠サイクルの乱れにつながるため避けましょう。

毎日同じ時間に寝起きする習慣を身に付けてください。

どうしても夜更かしや寝だめをしたい場合は、平日との差を1~2時間程度に抑えましょう。

睡眠サイクルや時間が大きくずれると、平日の寝起きに負担がかかります。

平日の負担を減らすためにも、休日もできるだけ同じ睡眠サイクルで過ごすよう心がけてください。
 

朝食を決まった時間に食べる習慣を身に付ける

睡眠習慣を整えるうえで重要なのは、寝る時間だけではありません。

朝食を食べる習慣も必要です。

朝食は日光と同じく、体を覚醒へ導くスイッチです。

毎日決まった時間に朝食を食べる習慣を身に付けると、体が自然とそれに従うようになります。

結果、朝食を軸に睡眠サイクルを整えられるようになるのです。

食べ物を噛む刺激や消化器へ送り込む刺激は、体を覚醒させるのによい刺激でもあります。

寝起きがすっきりしないときも、朝食を食べることでだるい感覚を軽減させる効果も期待できるでしょう。

なお、コーヒーなどの飲み物ではこの効果は得られません。

食欲がない場合でもバナナやゆで卵のように、軽く食べられるものを用意しましょう。

少量でもよく噛んで食べ、おなかに食べ物を送るだけでも効果を得られます。

また、あわせて昼食や夕食も毎日同じタイミングで取るようにすれば、より効果的です。

普段から睡眠だけでなく食事のタイミングも意識しておきましょう。
 

お風呂やシャワーで体をしっかり温める

睡眠時間を調節するテクニックとして、就寝予定時間の1.5時間前に40℃前後のお湯にゆっくりつかる方法があります。

これは、体温が下がると睡眠欲求が引き起こされる仕組みを利用したものです。

人体は体温が下がることで睡眠欲求が引き起こされます。

お風呂に浸かると、体が温まると同時に血管が開き、熱が放出されやすい状態になります。

結果、お風呂から上がると体温が下がるため、眠気が引き起こされるのです。

これは同じタイミング・温度でシャワーを浴びたときにも得られます。

湯船につかるのが難しい場合は、ぬるめのシャワーをしっかり浴びましょう。

このほか、リラックス効果のある入浴剤やストレッチも有効です。

ストレッチはお風呂の前後両方で効果を発揮します。

血行をよくして、眠気が起こりやすい状態を整えましょう。

ちなみに熱いシャワーは目覚めをすっきりさせるのに有効です。

シャワーの刺激と温度で、交感神経を刺激できます。

寝起きの気分が悪いときは、熱いシャワーを浴びましょう。

 

快眠を助ける栄養素や成分

睡眠習慣を整える際、栄養素や健康に役立つ成分を取り入れることで、改善の補助効果を期待できます。

入眠を助けるものや、すっきりした目覚めに導く栄養素を知っておきましょう。

睡眠習慣の改善に取り組む際は、この後解説する成分を意識的に摂取することもご検討ください。


 

メラトニン

睡眠を促すホルモンであるメラトニンは、サプリメントなどでも摂取できます。

体内に入ると1~2時間程度で分解されてしまいますが、寝つきをサポートする効果が期待できるといわれています。

サプリメントから摂取できる量は少ないため、効果が出るには時間がかかるかもしれません。

しかし、生活リズムを整える際のサポートとしては使いやすいでしょう。
 

GABA(グルタミン酸など)

GABAはリラックス物質として有名な成分です。

脳の細胞が興奮するのを抑える効果が期待できます。

アミノ酸の一種で、体内ではトマトなどに含まれるグルタミン酸から合成されています。

GABAそのものを摂取できるサプリメントがありますが、GABAはアミノ酸のため消化の段階で分解されてしまいます。

GABAの効果を得たいなら、原材料であるグルテンやグルタミン酸などが含まれる食材を摂取しましょう。

グルテンはお麩などに含まれています。

サプリメントで補助するなら、グルテンやグルタミン酸の分解や栄養に変えるのを手助けするビタミンやミネラルを摂取する方法がおすすめです。
 

ビタミン類

ビタミンの中には、眠りを助ける成分を合成する際使われるものがあります。

これらの接種も睡眠習慣改善のサポートに役立つでしょう。

具体的には、牛乳などに含まれるトリプトファンからメラトニンの合成を促すビタミンB12や、GABAの構成に使われるビタミンB6などが該当します。

どれもバランスよく食事をしているなら摂取できる栄養素ですが、赤身の魚や貝類・レバーや卵・乳製品や大豆製品が苦手だと、不足している可能性が考えられます。

該当する場合は、サプリメントで補うとよいでしょう。

 

まとめ

睡眠習慣は、健康や美容の維持には欠かせない要素です。

毎日快適に過ごすには、正しい睡眠習慣を身に付ける必要があります。

健康や美しさを維持するためにも、普段から規則正しい生活や、質のよい睡眠を意識しましょう。

 

執筆者・監修者

代表取締役 島本 倖伸氏

株式会社CloudNine

代表取締役 島本 倖伸

真の健康と美しさを目指す企業として、株式会社CloudNineを創業。NMNの食薬区分の改正に合わせて、同年6月にいち早くNMNサプリメントのRefeelas(リフィーラス)を発売。累計出荷本数20万本以上と、国内におけるNMNのリーディングカンパニーの一社として、数多くの臨床研究を積極的に行っている。NMNサプリメントにおいて日本初の機能性表示食品となった「Refeelasサプリメント」、スキンケアの「Refeelasオールインワンジェル」を販売。NMNをブームから文化にしていくために、NMN製品の臨床研究を積み重ねている。

共同研究者

准教授 澤邊 昭義氏

近畿大学農学部応用生命化学科

准教授 澤邊 昭義

1991年近畿大学大学院工学研究科応用化学専攻博士後期課程修了(工学博士)。1991年米国マサチューセッツ工科大学 博士研究員、1993年近畿大学 農学総合研究所 助手、講師、助教授を経て、2000年近畿大学准教授(農学部)。 専門分野:生物環境学、生命資源化学。研究略歴:様々な植物から有用性物質の探索を行い、食品、化粧品へ応用した実績を持つ。近年は、機能性表示食品へ応用可能な新規関与成分の探索研究も実施中。