セルフメディケーションとは?サプリメントで健康維持をめざすには?

自分の健康を管理して病気を悪化させないための考え方「セルフメディケーション」が近年注目を集め、推奨されています。

日頃の心がけ一つで自己に備わっている治癒力を高め、病気が悪化することを未然に防ぐという考え方です。

今回は、セルフメディケーションがなぜ大切なのかを解説したうえで、サプリメントを上手に活用し、セルフメディケーションを進めるヒントを紹介します。
 

セルフメディケーションとは

「セルフメディケーション」とは、「自己治癒」とも呼ばれ、自分の健康を自分で維持し、軽い不調は自分でケアすることを指します。

健康的に日常生活をどのように送っていくかが課題となりつつある今、自分自身で健康的な体を維持できるようにメンテナンスすることが求められています。

セルフメディケーションは、薬の服用で症状を緩和することだけを指しているわけではありません。

日頃から注意し、自己の治癒力を高めることも含まれます。

薬の服用は症状を重症化させないための手法の一つです。

まずは、規則正しい生活習慣に改善していき、病気になりにくい体づくりから取り組んでいくようにしましょう。

必要な栄養素を普段の食事で取り入れることが困難な場合には、サプリメントで補っていくこともおすすめです。
 

セルフメディケーションの一例

(例1)風邪初期症状での市販薬の活用

(例2)身体不調時(頭痛・胃痛・腹痛など)の対処

(例3)傷口のケア

(例4)ビタミンなどのサプリメントを活用

風邪の初期症状の段階や、頭痛や胃痛、腹痛といった症状を普段から抱えている場合には、症状が悪化する前に市販薬を活用し、事前に予防対策をすることをセルフメディケーションと呼びます。

健康管理への意識を高め、医療費の抑制も期待できるでしょう。

ただし自身で購入した市販薬やサプリメントを服用する際には、副作用やアレルギー症状が出ないかなどの事前の確認も大切になります。

セルフメディケーションならではの注意点の1つです。
 

セルフメディケーションが大切な理由

セルフメディケーションが大切とされる理由は、大きく3つです。

それぞれメリットとともに解説します。

・健康管理への意識が高まる

・薬への知識が身に付く

・医療費の削減につながりやすい

セルフメディケーションを心掛けることで、自分の健康への意識が高まります。

自分が普段からどんな症状を抱えているのかを理解することで、症状が悪化する前に抑制しやすくなるでしょう。

またセルフメディケーションを行うには、服用する薬の飲み合わせや、副作用・アレルギーを引き起こす可能性など、様々な知識が必要になります。

自己管理を行う上で、薬の取り扱いや服用方法などを事前に把握しておく必要があるため、薬に対する知識が身につきやすくなるはずです。

普段から健康管理が行えていると、いざ、症状が悪化した際の医療費等の削減にもつながります。

症状によっては手術を必要とするケースも考えられますが、初期症状の段階で痛みを軽減できるようになると、重症化の抑制や通院の手間などを削減できることもあるため、医療費を軽減しやすくなるでしょう。

 

セルフメディケーションのやり方

実際にセルフメディケーションの取り組むためのやり方として、基本の考え方やポイントなどを解説します。
 

セルフメディケーションにおける基本の考え方

日常生活において、健康的に過ごすためには自身の健康への興味を高めることがまず大事ですが、それと同様に大切なポイントは病気や服用薬に対する知識を正確に有するという点です。

服用する薬の効能や注意事項への知識はもちろんのこと、どの程度の症状であれば自己治癒が可能なのかについても把握しておく必要があるでしょう。

また、服用薬だけに依存してしまうことは避けましょう。

栄養のとれた食生活にする、運動を取り入れる、しっかりと睡眠時間を確保するなど、健康的な生活習慣を取り入れるなどの工夫も必要です。

さらにサプリメントを活用することで、栄養バランスを保ちやすくなる場合もあるでしょう。

セルフメディケーションは、自分で治癒をすることが目的でもあるため、自然治癒力を普段から高めておく必要があります。

状況によってはOTC医薬品の活用もおすすめです。

ただし薬を常用的に服用する場合には、かかりつけの医師や薬剤師からのアドバイスを受けましょう。

普段からよく服用する薬の記録をつけておくと、薬剤師などの専門家からより具体的な指導やサポートを受けることもできるようになります。

家庭だけで完結するのではなく、いざというときに頼れるかかりつけの医師や薬剤師を見つけておくことが、よりよいセルフメディケーションにつながります。
 

OTC医薬品とは?

薬には「医療用医薬品」と「一般用医薬品」があります。

受診時に医師から処方される薬を「医療用医薬品」と呼ぶのに対して、ドラッグストアなどで購入できる薬を「一般用医薬品」と呼ぶ形です。

OTC医薬品とは「Over The Counter」の略語であり、医師の処方なしにドラッグストアなどで一般的に購入できる薬のことを指します。

OTC医薬品の購入には、控除を受けられるというメリット(セルフメディケーション税制)もあります。

病院の受診ではなく、薬を活用しセルフメディケーションに取り組むことで、医療費削減を目指した制度の一つです。

健康管理の意識向上をサポートした制度となるので、ぜひ調べて活用してみてください。

購入時と服用時の注意点

OTC医薬品は、購入のしやすさに利点がありますが、同時に注意点も必要になります。

薬剤師の指導を受ける

購入するときは、体質や症状によっては、逆効果となる可能性もあるため、自己判断をせず、専門家に症状や体質を伝え適正な薬を選定してもらいましょう。

説明書を遵守する

薬によって、量や回数、時間などは異なります。そのため、服用する前に説明書を熟読し取り扱いについて遵守するようにしましょう。

改善しない場合は受診する

症状が改善する傾向にない場合には、必ず病院へいくようにしましょう。服用を続けていれば改善されるだろうと自己で判断をすることは避けてください。

改善したら服用をやめる

症状が改善した場合には、服用することをやめましょう。薬を飲まなくても良い状態になった場合には、薬に頼ることなく安静に過ごすことを意識しましょう。ただし例外もあるため、薬剤師に相談してください。

副作用に注意する

薬の種類や体質によっては、副作用を併発する可能性があります。発疹・嘔吐などの症状がでた場合には、服用をやめるようにしてください。また、副作用の症状が改善されない場合には、無理は禁物です。すぐに受診するようにしましょう。
 

セルフメディケーションのポイント

セルフメディケーションの取り組みにはいくつかのポイントがあります。

上手に活用できるように、今回はポイントを2つ紹介します。

普段から健康状態を把握しておく

セルフメディケーションに取り組む上でまず大事なことは、普段の自分の健康状態を把握しておくことにあります。

頭痛や腹痛などの持病はないか、健康診断で要注意になった項目はないか、普段の血圧の指数や、自分の体重・体脂肪は把握できているか、普段からチェックしておくようにしましょう。

また、数値が一般的な平均値よりも高い場合には、医師に相談しながら生活習慣を改善していくことも大切です。

健康を維持できる体づくりを普段から心がけておくことが重要です。

相談できる薬剤師を見つける

セルフメディケーションの取り組みにおいて、服用する薬の取り扱いが重要なポイントになります。

そのため、普段から自分にあった服用薬を常用する必要があるため、適切な薬を選んでくれる薬剤師を見つけておくこともポイントです。

かかりつけの薬剤師であれば、体質や症状を把握してくれるため、処方する際の健康状態などに応じて指導を受けることも可能になり安心です。

また、副作用についても事前に注意点を聞くこともできるため、服用時の不安を解消することができます。

かかりつけの薬剤師を見つけることが難しい場合には、お薬手帳を活用することもおすすめです。

自分が普段どんな薬を服用しているのかを記録することで、情報を伝える際に有効に活用することができます。

 

セルフメディケーションの注意点

自分の健康を管理する「自己治癒」を行う上では、注意したいポイントもいくつかあります。

今回は大きく3点に分けてポイントを紹介していきます。
 

正確な知識が必要

セルフメディケーションは、自分で自分の健康を管理することになります。

そのため、症状や服用薬選びを自己判断しがちです。

このとき、正確な知識を保有していない場合には、誤った薬を服用してしまう危険性もあったり、症状に対して見誤った判断をしてしまったりするリスクもあります。

不明点などがある場合には、薬剤師や医師などの専門家のアドバイスを受けながら取り組むようにしましょう。
 

医薬品とサプリメントの違いを知っておく

医薬品は、病気の治癒・改善を目的としたものになります。

反面、サプリメントは補う・サポートすることを目的としています。

そのため、自分の症状に適正なのは医薬品なのかサプリメントなのかを理解しておく必要性があります。

目的の沿ったものを服用するように心がけましょう。
 

OTC医薬品は正しく服用する

一般用医薬品を服用する際には、先述でも説明してきたように正しく服用することが大切です。

間違った服用の仕方は、症状の悪化に繋がったり新たな体調不良を引き起こしたりする可能も大いにあります。

そのため、服用前には説明書を読むことは必須です。

用量や用法は遵守しながら服用していくようにしましょう。

 

セルフメディケーションでサプリメントを活用するには

サプリメントには、健康を補助する目的があります。

サプリメントには、栄養成分を補う「栄養補助食品」や「健康補助食品」などいくつかの種類があります。

錠剤のものもあれば、ドリンク・ゼリーといった形態も様々で、偏りがちな栄養のバランスを補填してくれるメリットがあります。

種  類概  要
特定保健用食品健康維持を目的とし、増進をサポートすることが証明されていることをいいます。厚生労働大臣によって個別審査を受けた食品のことを言い、保健の用途の表示が可能。
栄養機能食品定められた量と栄養素を含む食品をあらわし、含有量などの条件を満たしていると分類されます。ビタミン(12種類)とミネラル(2種類)が定められています。
その他のサプリメント保健機能食品に分類されていないサプリメント。
健康食品メーカーや販売元の独自の基準によって称されている食品のことを指します。メーカーや販売元の独自の基準によって称されている食品のことを指します。「栄養成分機能表示」の有無によって、「保健機能食品」なのか「一般食品」なのかに分類されます。
エルゴジェニックエイド身体運動も向上を補うことを目的としており、エネルギーの補助や筋肉補強の補助、鎮静作用や疲労回復をサポートすること目的としている製品のことをいいます。

サプリメントは補う栄養素や目的により種類は分類されています。

たとえばNMNのサプリメントの場合、美容や健康維持のサポートを目的とする形です。

サプリメントを活用することで、普段の食事の中では摂取することができない栄養素を補填しやすくなるでしょう。

食事と合わせて上手に活用することで、バランスよく栄養素を補給することが可能になります。

 

サプリメントを摂取するときのポイント

サプリメントをセルフメディケーションに取り入れていくときのポイントについて紹介します。

・適度な摂取量を心がける

・サプリメントで全て補おうとしない

・不足している栄養素を効果的に補填する

何よりも過剰な摂取は厳禁です。

定められた1日目安量を守って摂取し、バランスよく取り入れていくようにしましょう。

またサプリメントはあくまでも栄養素補助が目的です。

ある一定の栄養素を摂取できるメリットがある反面、食材などのように複数の栄養素をバランスよく配合されているわけではありません。

足りない栄養素を補助する目的で摂取することを心がけましょう。

サプリメントを選ぶには、自分に不足している栄養素は何なのかを把握しておく必要性があります。

足りない栄養素が明確だと、補填すべき栄養素も明確になるはずです。

既に足りている栄養素を無駄に摂取してしまっては、新たな不調を生み出す要因にもなる可能性もあるため、注意が必要でしょう。

 

まとめ

セルフメディケーションにおける「日頃から健康維持を心掛ける」という考え方は、自分の健康状態への意識が高まるだけではなく、通院費の削減などにもつながります。

また、サプリメントの配合されている栄養分を活用することで、普段の生活の中では補いきれない部分もサポートを受けることができます。

セルフメディケーションをおこなううえで、上手に活用していくと良いでしょう。

 

#サプリメント #OTC医薬品 #自然治癒力

執筆者・監修者

代表取締役 島本 倖伸氏

株式会社CloudNine

代表取締役 島本 倖伸

真の健康と美しさを目指す企業として、株式会社CloudNineを創業。NMNの食薬区分の改正に合わせて、同年6月にいち早くNMNサプリメントのRefeelas(リフィーラス)を発売。累計出荷本数20万本以上と、国内におけるNMNのリーディングカンパニーの一社として、数多くの臨床研究を積極的に行っている。NMNサプリメントにおいて日本初の機能性表示食品となった「Refeelasサプリメント」、スキンケアの「Refeelasオールインワンジェル」を販売。NMNをブームから文化にしていくために、NMN製品の臨床研究を積み重ねている。

共同研究者

准教授 澤邊 昭義氏

近畿大学農学部応用生命化学科

准教授 澤邊 昭義

1991年近畿大学大学院工学研究科応用化学専攻博士後期課程修了(工学博士)。1991年米国マサチューセッツ工科大学 博士研究員、1993年近畿大学 農学総合研究所 助手、講師、助教授を経て、2000年近畿大学准教授(農学部)。 専門分野:生物環境学、生命資源化学。研究略歴:様々な植物から有用性物質の探索を行い、食品、化粧品へ応用した実績を持つ。近年は、機能性表示食品へ応用可能な新規関与成分の探索研究も実施中。