サプリメントと上手く付き合うには?

近年、サプリメントの利用は広く一般化し、私たちの生活に深く根ざしています。

ここ数年は特に、健康への気遣いとして目を向ける方が増えてきました。

魅力はやはり、毎日の食事だけでは補いきれない栄養素を簡単に摂取できるところです。

例えばNMN配合サプリメントであれば、食事で補うのが難しい成分である「NMN」を手軽に摂取することができます。

しかしその一方で、何を、いつ、どのくらい摂ればいいのか、また、他の薬と一緒に飲んでも大丈夫なのかなど、わからないことも多いのではないでしょうか?

ここでは、サプリメントと上手く付き合うためのポイントをお伝えします。

そもそもサプリメントとは?

サプリメントは、私たちが食事から得ることのできない栄養素を補うために用いられるアイテムです。

具体的な法的な定義は存在しませんが、一般的には錠剤やカプセル形状の健康食品を指すことが多いです。

ビタミンやミネラルのような、体が日々の生活を維持する上で必須の成分を含むサプリメントは、食事だけでは足りない栄養素を補給するための手段として効果を発揮します。

ただし、サプリメントの使用方法を誤ると、健康に悪影響を及ぼす可能性もあります。

そのため、そのメリットとデメリットをしっかり理解した上で使用することが重要です。

具体的には、サプリメントにはビタミンやミネラルを補うものから、特定の効果を打ち出す機能性表示食品まで、多種多様なものが存在します。

また、サプリメントの中身、つまり成分や含有量は商品ごとに異なります。

さらには、同じ成分でもその吸収率や作用機序などには差があることを理解しておくべきです。

形状によっても摂取方法や推奨される保管方法が異なる傾向にあります。

そして何より、サプリメントは医薬品とは異なり、病気の治療や予防には使えないことを覚えておく必要があります。

含まれる成分や、飲み合わせ・食べ合わせなどによっては副作用や相互作用のリスクも伴うため、注意深く取り扱うべきです。

サプリメントのメリット

サプリメントを摂取するうえで最も大きな利点は、食事から摂取することが難しい栄養素を補うことができる点です。

特にビタミンやミネラルは、一日の中で多くの種類を適量摂取するのが理想的とされています。

食事だけでの摂取が難しい場合にサプリメントは役立ちます。

また、個々のニーズに合わせてサプリメントを選ぶことができるのもメリットの一つです。

年齢や体調、ライフスタイルによって必要な栄養素は変わるので、自分に合ったものを選ぶことができるのはサプリメントの魅力とも言えるでしょう。

製品のバリエーションも豊かです。

栄養素の量が一定であるため、どの程度摂取したかも明らかです。

食事から摂る場合、その量を詳細に把握するのは難しいですが、サプリメントなら1粒の中にどれだけの栄養素が含まれているかが分かります。

サプリメントのデメリット

サプリメントを摂取する際はデメリットに注意が必要です。

ひとつは、過剰摂取のリスクです。

サプリメントは簡単に摂取できるため便利ではありますが、その手軽さが過剰摂取の原因になりえるのです。

特に脂溶性のビタミンなどは体内に蓄積するため、過剰に摂取してしまうと健康に悪影響を及ぼす可能性があります。

サプリメントはあくまで栄養補助食品であり、バランスの良い食事や適切な運動、十分な睡眠といった基本的な健康習慣を置き換えるものではありません。

サプリメントだけに頼るのではなく、全体的なライフスタイルの中での位置づけを理解しておくことが必要です。

特定の成分によって、副作用や他の薬との相互作用を引き起こす可能性もあります。

過剰に摂取したり、他の薬と併用したりすることが体調不良を引き起こすこともあるので注意が必要です。

医薬品ではなく、病気の治療や予防に効果があるわけではない点も念頭に入れましょう。

どのサプリメントを選ぶべき?

どのサプリメントを選ぶべきか、という疑問は、健康や美容に対する意識が高まる昨今、多くの人々が抱える課題となっています。

しかし、その効果や評価は一概には言えません。

それは、サプリメントの効果が個々の体質や状況、さらには服用する条件によって変わるからということも理由にあります。

まずは自身の体調やニーズを把握しましょう。

自分が何を求めているのか、どんな成分が必要なのかを理解することが第一歩となります。

自身の体調や変化を細かく記録したり、定期的な血液検査で客観的なデータを得たりなどが有効です。

実際に製品を選ぶうえでは、自分の目的に合わせたサプリメントを見つけることが大切です。

そのためには信頼性の高い情報源からの情報を参考にすることが重要となります。

全ての製品が科学的な根拠や客観的な評価に基づいているわけではなく、なかには確認が十分でないと言わざるを得ないものも。

口コミもすべてが信頼できるわけではありません。

様々な情報が飛び交う中で正しい判断を下すために、科学的な根拠に基づいた信頼できる情報を見つけることが必要となります。

他の薬との飲み合わせを確認しよう

サプリメントと薬の飲み合わせについて、特に重要な観点は「相互作用」です。

特定の成分を含むサプリメントは、薬の副作用を引き起こすこともあります。

例えば、一部のサプリメントは薬物の代謝を早めてしまい、本来なら体外に排出されるべき物質が体内に残り、副作用を引き起こす可能性もあるでしょう。

さまざまなサプリメントと薬の組み合わせが、予期しない相互作用を引き起こす可能性があります。

また食材や調理法によっては、食べ合わせが悪く、意図しない効果が生まれることも。

特に薬を飲んでいる方や、疾患を抱える方などは、常に医療専門家と相談し、安全な摂取方法を確認することが重要です。

サプリメントは栄養素の補給や健康維持に役立つものですが、それらが逆に健康を害しないように、薬との適切な組み合わせや摂取タイミングを理解し、正しい知識を持つことが大切です。

そのためにも、医療専門家と密接に連携し、適切な情報を得る必要があります。

サプリメントを摂取するタイミングは?

サプリメントを上手に活用するための大切なポイントのひとつは、摂取するタイミングです。

それぞれのサプリメントが持つ特性を理解し、タイミングを調整することが重要となります。

ここでは、具体的にどのようなタイミングで飲むのが良いかみていきます。

ただし製品によっては、摂取するタイミングが指定されているものも。

パッケージをよく読み、場合によっては薬剤師に相談するのもおすすめです。

空腹時の摂取

一般的に、サプリメントは空腹時に摂取すると吸収が良いとされています。

特に、ビタミンやミネラルなどの栄養素は、食事と一緒に摂ると吸収率が下がることがあります。

空腹時に摂取することで、サプリメントの栄養素を効率的に体に取り入れることが可能です。

ただし、空腹時に摂取すると胃が痛くなる人もいます。

そのような場合は、少し食事をした後に摂取すると良いでしょう。

食後の摂取

食事後に摂取すべきサプリメントもあります。

例えば、脂溶性のビタミンA、D、E、Kは、食事と一緒に摂ることで吸収がよくなりやすいのです。

脂質と一緒に摂ることで、これらのビタミンは体内で効率良く吸収されます。

また、鉄分のサプリメントも食後に摂ると良いとされています。

食事と一緒に消化されることで、鉄分の吸収を助ける栄養素と同時に吸収されるため、相乗効果が生まれやすいのです。

サプリメントの上手な飲み方は?

サプリメントの効果を最大限に引き出すためには、その飲み方にも注意が必要です。

まずは上手な飲み方を知りましょう。

ただし製品によっては、飲み方が指定されているものもあります。

パッケージをしっかり確認してください。

水で摂取する

サプリメントはお水で摂取することが大切です。

コーヒーや紅茶、お茶など、カフェインやタンニンが含まれるもので摂取してしまうと、サプリメントの栄養素と結合し、吸収を妨げる可能性もあるでしょう。

基本的には水またはぬるま湯で摂取するのが望ましいと言えます。

また、サプリメントは1回あたり約200mlの水を目安に摂取します。

ただしあくまで目安となるため、自身の身体の状態や、サプリメントの量や形状によって調整しましょう。

小分けに摂取する

サプリメントは一度に大量に摂取するのではなく、1日の摂取量を適度に分けて摂ることが推奨されています。

これは、体が一度に大量の栄養素を処理することが困難であり、一部の栄養素が無駄になる可能性があるからです。

例えば、ビタミンCは体内で一度に処理できる量に限りがあるため、1日の摂取量を分けて摂ることで、全体的な吸収率を高めることができます。

量に関しては、パッケージに記載されている量を守るのが基本です。

サプリメントを飲む量は?

サプリメントは、適切な量を摂取することが重要です。

摂取量は原則として、指定の量を守るか、専門家に相談して決めるのが基本となります。

初めてサプリメントを試す場合は、パッケージに記載されている指示を確認しましょう。

ここに記載されている摂取量は、多くの人にあてはまる一日に推奨される平均的な摂取量になります。

過剰摂取を避けるためにも、まずはパッケージ通りの量を摂取することが大切です。

ただし、特定の栄養素が著しく不足している場合や、高い運動量を必要とする場合などは、通常より多くサプリメントを摂取することもあります。

また、妊娠中や授乳中の女性、高齢者、特定の病状を抱えている人などは、通常とは異なる摂取量が必要なケースもあるでしょう。

個々のニーズに応じて量を調整する際は、医師や栄養士などの専門家の意見を求めることをお勧めします。

あわせて生活習慣を見直そう

サプリメントという言葉を耳にすることが増えてきた今日、その利用者は増えてきています。

一方で、その効果や正しい摂取方法については誤解を持っている人も少なくありません。

ここでは、サプリメントを上手に利用しながら生活習慣を見直すためのポイントを紹介します。

前提として、サプリメントはあくまで食事の補助として考えるべきです。

食事から得られる栄酮素は多種多様で、それぞれが体の異なる機能を支えています。

たとえば、食物繊維は腸内環境を整え、消化を助けます。また、抗酸化物質は身体の酸化を防ぎ、健康な細胞を保ちます。

これらは食事を通じて摂取することが望ましいです。

ですから、日々の食事では野菜や果物、穀物、豆類などをバランス良く食べることが大切です。

食事とサプリメントを組み合わせて、必要な栄養をしっかり摂ることが健康に対する第一歩となります。

また運動は心身の健康を支える要素のひとつであり、サプリメント摂取と一緒に継続することでその効果を高めやすいです。

運動により血行が良くなると、栄養素が体中に行き渡りやすくなります。

筋肉を使うことで基礎代謝が上がり、より多くのエネルギーを消費する体を作ることもできるでしょう。

さらに、運動はストレス解消にも効果的で、心地よい疲労感を通じて質の良い睡眠につながることもあります。

運動には様々な形がありますが、例えば有酸素運動は心肺機能を強化し、脂肪の燃焼を促す効果があります。

ほかに無酸素運動は筋肉量や骨密度を増やす効果があります。

自分に合った運動を見つけて、サプリメントと共に生活に取り入れることをおすすめします。

さらに睡眠や水分補給などの生活習慣も見直してみてください。

睡眠は心身の回復を促す大切な時間で、質の良い睡眠が取れないと集中力が低下したり、体調を崩しやすくなったりします。

また、十分な水分補給が行われないと血液が濃くなり、脱水症状を引き起こすこともあります。

健康な生活を送るためには、これらの基本的な生活習慣も見直すことが大切です。

サプリメントを摂取することで、特定の栄養を摂取できますが、それだけで全てが解決するわけではありません。

食事、運動、睡眠、水分補給といった生活習慣と並行して、サプリメントを適切に利用することで、より健康的な生活を送ることができるでしょう。

生活習慣も見直し、自分の体を大切にしましょう。

まとめ

サプリメントは私たちの健康や美容のサポートを目指す便利なアイテムです。

しかし、その効果を最大限に引き出すためには、付き合い方が重要となります

まずは自分が何を目指しているのか、自身が何を必要としているのかを明確にし、そのためにどのサプリメントが適しているのかを理解しましょう。

栄養素の基礎知識を身につけることも役立ちます。

サプリメントの品質や効果は製品により異なるため、科学的な根拠に基づいた情報を選び、信頼できる情報源を活用しましょう。

またサプリメントはあくまで食事の補助であり、それ自体が健康を保証するものではありません。

バランスの良い食事と適度な運動が基本で、サプリメントはあくまでサポートです。

自己の体調や生活習慣に合わせたサプリメントを選び、活用することで、健康維持に効果が期待できるでしょう。

 

#サプリメント #機能性表示食品 #サプリメント食後

執筆者・監修者

代表取締役 島本 倖伸氏

株式会社CloudNine

代表取締役 島本 倖伸

真の健康と美しさを目指す企業として、株式会社CloudNineを創業。NMNの食薬区分の改正に合わせて、同年6月にいち早くNMNサプリメントのRefeelas(リフィーラス)を発売。累計出荷本数20万本以上と、国内におけるNMNのリーディングカンパニーの一社として、数多くの臨床研究を積極的に行っている。NMNサプリメントにおいて日本初の機能性表示食品となった「Refeelasサプリメント」、スキンケアの「Refeelasオールインワンジェル」を販売。NMNをブームから文化にしていくために、NMN製品の臨床研究を積み重ねている。

共同研究者

准教授 澤邊 昭義氏

近畿大学農学部応用生命化学科

准教授 澤邊 昭義

1991年近畿大学大学院工学研究科応用化学専攻博士後期課程修了(工学博士)。1991年米国マサチューセッツ工科大学 博士研究員、1993年近畿大学 農学総合研究所 助手、講師、助教授を経て、2000年近畿大学准教授(農学部)。 専門分野:生物環境学、生命資源化学。研究略歴:様々な植物から有用性物質の探索を行い、食品、化粧品へ応用した実績を持つ。近年は、機能性表示食品へ応用可能な新規関与成分の探索研究も実施中。