野菜が不足するとどうなる?今日からできる食生活の改善方法

野菜を取るのが大事なのはわかっていても、なかなか満足に摂取できなくて悩んでいる方がいませんか?肉食や加工食品の普及、日々の忙しさ、食の好み、自炊の手間など野菜不足に陥る原因がさまざまです。

栄養のバランスが崩れると、私たちの体にどのような影響があるのでしょうか?

今回は、栄養が偏ることによる人体への影響や、野菜不足を改善する方法について解説します。

一日にどのくらい野菜をとるべきか?

厚生労働省が推奨するのは、1日に350g以上しかし、実際には多くの人がその量に届いていません。特に20代の若者に、この傾向にあります。

その理由は、一人分の食事の準備が面倒に感じるため、外食やコンビニ食が増えます。コンビニや外食は、炭水化物や脂質が多く栄養も偏りがちです。手軽で時間を節約できて便利ですが、栄養不足を招く大きな原因となっています。

男性の平均野菜摂取量は295.4g、女性は281.9g。全体で見ると、平均288.2gしか食べていないことになります。目標の350gには、まだまだ達していない状況です。特に20代の女性は、目標量から約130gも不足しており、小鉢2皿分にも相当します。

野菜をもっと食べたいと思っていても、実際には難しいと感じる人が多いようです。日本人の食生活が変わり、ファーストフードやインスタント食品が手軽に手に入る今、野菜を摂ることが以前よりも難しくなっています。

野菜不足になりやすい人特徴

野菜不足になりやすい人には以下のような特徴があります。

・仕事や育児で忙しい方

・一人暮らしの方

・野菜が苦手な方

野菜不足になりがちな人には、いくつかの共通点があります。まず、忙しい人たちです。仕事で遅くまで働いていると、家に帰ってからの自炊はハードルが高いです。そうなると、疲れているときでも手軽に食べられるコンビニのお弁当や外食を選ぶことが多くなります。しかし、これらの食事は炭水化物や脂質が中心なので、栄養バランスが偏りやすくなります。

一人暮らしを始めたばかりの人たちも、野菜不足になりやすいです。自分だけのために料理をするのは、意外と難易度が高く、自炊に慣れていないと、皮を剥いたり切ったりするのが面倒に感じることもあるでしょう。さらに、いろいろな食材を買っても、一人だと使い切れず、無駄になってしまうこともあるため、ますます自炊から遠ざかります。

そして、偏食をしている人も、野菜不足になりやすいです。好きなものだけを選んで食べていると、知らず知らずのうちに栄養が偏ってしまいます。

野菜不足によって引き起こされる不調

では、野菜が足りなくなってしまうと、私たちの体にどのような影響があるのでしょうか?一つずつ説明します

肌が荒れる

野菜をあまり食べないと、肌荒れの原因になることがあります。ビタミンや食物繊維は体内で生成できません。そのため、食事からしっかり摂る必要があります。ビタミンや食物繊維が足りなくなると、お腹の中の環境も悪くなりがちに。便秘になると、体の中の古いものがうまく出ていかず、肌の新しくなるサイクルも乱れてしまいます。そうすると、肌に必要な栄養も行き渡らなくなり、ビタミンCやA、B群など、肌をきれいに保つのに大切な栄養素が不足すると、肌荒れしやすくなります。

ビタミンは、コラーゲンを作ったり、肌を健康に保ったりするのに欠かせないもの。不足すると、ニキビや湿疹だけでなく、頭皮のトラブルの原因にもなります。肌が新しく生まれ変わるためには、いろいろな栄養素をバランスよく取ることが大切です。

腸内環境が悪化する

先ほども少し触れましたが、野菜をあまり食べないと、お腹の調子が悪くなることがあります。これは食物繊維が不足するからです。

食物繊維は、善玉菌のエサになります。善玉菌が元気になると、お腹の中の環境も良くなります。しかし、野菜が足りないと食物繊維が不足し、腸内環境が悪化するので、便秘や下痢、切れ痔の原因にもなります。

ビタミンも豊富です。ビタミンEはお腹の動きをスムーズにし、ビタミンBは腸の動きを活発にします。これらのビタミンが不足すると、お腹の健康を守ることが難しくなります。

つまり、野菜をしっかり食べることは、お腹の健康を保つためにとても大切です。食物繊維やビタミンを毎日の食事に取り入れることで、お腹の調子を整え、快適な毎日を送ることができます。

体臭がきつくなる

年を取ると体臭が気になることがありますが、これは年齢だけのせいではありません。食生活が大きく関わっています。加齢臭だけでなく、おならや汗、便、わきがなどの臭いも、体内で増えた活性酸素が原因です。野菜をあまり食べないと、この活性酸素が増えてしまい、体内の脂が酸化します。その結果ノネナールいう臭い物質が増えてしまいます。

体臭を少なくしたい場合は、緑黄色野菜を積極的に摂るのがおすすめです。色の濃い野菜には抗酸化作用がある成分が多く含まれているので、体内の活性酸素を減らすのに役立ちます。

疲れやすくなる

野菜をしっかり食べないと、疲れやすくなります。野菜に含まれるビタミンは、体の中でエネルギーを作り出したり、体を動かすために必要な代謝を良くしたりするのにとても大切です。ビタミンが足りないと、体にエネルギーを作る材料があっても、うまく使えなくなってしまいます。そうなると、体を動かすエネルギーが不足し、疲れやすい状態になります。

特に、ビタミンBは疲れを取るのに効果があるとされています。また、エネルギーの生成を助ける成分には、ビタミンBのほかにパントテン酸もあります。この成分は、ブロッコリーやモロヘイヤなどの野菜に含まれているので、疲れを感じる時は積極手に取り入れましょう。

体調を崩しやすくなる

体調を崩しやすい人は、体の守りが弱まっているかもしれません。風邪などの病気から自分を守るためには、体の外からの菌やウイルスの侵入を防ぐ力が大切です。

野菜には、体の守りを強くする栄養がたくさん含まれています。たとえば、体の表面を守るビタミンAや、体をサビから守るビタミンC、ビタミンE、そして体の守りを支えるミネラルの一つ、亜鉛などです。これらは体を健康に保つのに役立ちます。

しかし、野菜をあまり食べない人は、これらの大切な栄養が不足しがちです。その結果、体の守りが弱まり、風邪をひきやすくなったり、なかなか治らなかったりすることがあります。

野菜不足を解消する方法

野菜をしっかり食べることが大事なのはわかっていても、350グラムきっちり毎日摂り続けるのは簡単ではありません。ここでは、今日からできる野菜不足の改善方法を解消する方法を紹介します。

外食やコンビニ食の選び方を見直す

外食やコンビニの食事が日常の中心でも、少しのアイデアで栄養バランスを整えることは可能です。お弁当や惣菜を選ぶ際は、ただ安い、好きなものが入っている、という基準だけでなく、栄養価についても少し考えてみましょう。丼物や麺類、揚げ物よりも、定食を選ぶことがポイントです。定食には、キャベツやレタスなどのサラダや、煮物、きんぴらといった副菜が付いてくることが多いので、自然と野菜の摂取量を増やすことができます。

丼物や麺類を食べるときには、ねぎや大根おろし、もやしを追加するのも良い方法です。サラダや小鉢を別に頼むのもいいですが、トッピングであればもっと手軽食事のバランスを整えられます。

手間なく食べられる野菜を取り入れる

食生活を見直したいけれど、準備に手間がかかるのはちょっと…と思っている方には、コンビニやスーパーで手軽に手に入るカット野菜がおすすめです。パックを開けるだけですぐに食べられるので、忙しい日の強い味方になります。

カット野菜は「栄養が少ないのでは?」と心配する声もありますが、その心配はほとんど無用です。確かに加工の過程で一部の栄養素が減少することはありますが、野菜本来の栄養素に近いものを摂取できます。

また、トマトやミニトマト、きゅうり、レタスなどは、洗って切るかちぎるだけで簡単に食べられます。生で食べられるので栄養素の損失も少ないのもうれしいポイントです。

健康食品を活用する

バランスのいい食事をとりたくても、なかなか難しいとき、ジュースや、青汁などの健康食品が便利です。食欲が無いときや、食事だけで栄養が不十分な場合も手軽に栄養を補えます。

野菜ジュースを選ぶ場合、果物中心ではなく、野菜だけで作られたジュースを選びましょう。塩分が気になる方は、塩分が加えられていない商品を選ぶとより安心です。

青汁も栄養不足を解消するのに役立ちます。栄養価が高い大麦若葉やケールなどを使った青汁は、昔に比べて飲みやすくなっています。子どもでも飲みやすい味のものや、料理に混ぜやすい粉末タイプもあるので、自分に合うものをさがしてみましょう。

サプリメントを取り入れる

必要な栄養素を毎日摂り続けるのは、忙しい生活を送る中でなかなか難しいものです。そんな時、サプリメントが役立ちます。体が必要とするビタミンやミネラルを補い、不調を感じやすい体に必要な栄養をしっかりと届けることができます。

様々な種類があるサプリメントですが、サプリメントを取り入れることで、これらの不調を改善し、体内から若々しさを保つことが期待できます。

しかし、サプリメントは食事の代わりになるものではありません。バランスの良い食事が基本で、その補助として考えるべきです。野菜を中心にした食生活を心がけつつ、足りない栄養はサプリメントで賢く補いましょう。

まとめ

健康的な生活を送るためには、日々バランスが整った食事をとるのが大切です。

基本的には食事をしっかりとるよう心がけるのが一番ですが、

多忙な時や、食欲がわかないときは栄養管理が難しい場合は、サプリメントや健康食品を上手に活用しましょう。

 

執筆者・監修者

代表取締役 島本 倖伸氏

株式会社CloudNine

代表取締役 島本 倖伸

真の健康と美しさを目指す企業として、株式会社CloudNineを創業。NMNの食薬区分の改正に合わせて、同年6月にいち早くNMNサプリメントのRefeelas(リフィーラス)を発売。累計出荷本数20万本以上と、国内におけるNMNのリーディングカンパニーの一社として、数多くの臨床研究を積極的に行っている。NMNサプリメントにおいて日本初の機能性表示食品となった「Refeelasサプリメント」、スキンケアの「Refeelasオールインワンジェル」を販売。NMNをブームから文化にしていくために、NMN製品の臨床研究を積み重ねている。

共同研究者

准教授 澤邊 昭義氏

近畿大学農学部応用生命化学科

准教授 澤邊 昭義

1991年近畿大学大学院工学研究科応用化学専攻博士後期課程修了(工学博士)。1991年米国マサチューセッツ工科大学 博士研究員、1993年近畿大学 農学総合研究所 助手、講師、助教授を経て、2000年近畿大学准教授(農学部)。 専門分野:生物環境学、生命資源化学。研究略歴:様々な植物から有用性物質の探索を行い、食品、化粧品へ応用した実績を持つ。近年は、機能性表示食品へ応用可能な新規関与成分の探索研究も実施中。